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老いを学ぶ
2018年06月11日
老いの工学研究所提供
介護施設の職員が考える“高齢期に自立生活に必要なこと”
老いの工学研究所

特定非営利活動法人「老いの工学研究所」の「高齢期の自立した生活」に関するアンケート調査から。(65 歳から91 歳まで263 名が回答。要介護度の高い高齢者と日ごろ接している、現役の老人介護施設の職員64 名にも同じ質問を行って比較した調査)
1.男性高齢者の自立生活は“配偶者頼み”
本アンケートでは、『高齢になっても自宅で自立した生活を続けるためには、若いうちに(50~60 歳代の頃から)、どのような備えをしておくことが必要だと思いますか?』と質問し、8項目について、「そう思う」「ややそう思う」「どちらとも言えない」「あまりそう思わない」「そう思わない」の5つから一つを選択していただきました。
8項目について、「そう思う」「ややそう思う」と回答した割合の合計(男女別)は、上表のようになりました。
「結婚している(世話をしてくれる配偶者がいる)」では、男女で約30Pの差がつきました。男性の3人に2人が、家事や身の回りのことを自分で行う自信がなく、高齢期に配偶者がいないと困る状況であるものと考えられます。
そのほか、「子や親族との良好な関係」「人との交流がある環境」で、女性が比較的多くなっており、高齢期の自立生活への備えとして、女性はより人間関係を重視する傾向が見られました。
2.介護職員が考える、高齢期に自立生活を営むポイントは「人間関係」
日ごろ、要介護度の高い高齢者と接している、現役の老人介護施設の職員に同様の質問をし、高齢者全体の割合と比較したところ、下表のようになりました。(「そう思う」「ややそう思う」と回答した割合の合計)
一般の高齢者に比べて、介護職員が重視している項目は、「結婚している(世話をしてくれる配偶者がいる)」がもっとも大きく、約12P。次いで、「子や親族との良好な関係」「人との交流がある環境」となっています。逆に、介護職員に比べて、一般の高齢者が重視している項目は、「蓄えがあること、お金を持っていること」で約8Pの差がありました。
要介護度の高い高齢者と接している介護施設の職員も、高齢期の自立生活への備えとして、「人間関係」が重要であると考えていることが分ります。
生涯、自宅で自立して暮らすことは多くの高齢者の願いですが、そのためには「健康やお金だけでなく、配偶者や親族との関係、地域などでの人間関係を良好に保っておくことが重要である」と、特に男性は改めて認識する必要があると考えられます。
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